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俺が必死に尻を動かし嫌がるが、彼女達には止めるそぶりは微塵も無かった。

  それどころが、前に立ち、俺を押さえている別のメイド(俺のイチモツを持っていた髪の長い女だ)が、

   こんな質問を浴びせかけた。


  「亮様は便秘がちでしょうか? それともお通じは毎日ありますか? 」

  何、言ってるんだ、この女!

  俺が睨むと、その女は困った顔をして、さらにこんな恐ろしい事を言った。

  「今日、お通じが無いのでしたら。これから、お浣腸をしないとなりませんので。」

  驚きのあまり、俺は目を見開いていた。

  一体、何だ、それは?!

  「亮様には、外見だけではなく、身体の中も綺麗にしていただきたいのです。

   寿さんに、そのようにしろと言われておりますので。申し訳ありませんが。お答えできないのでしたら、

   これからお浣腸をいたしますね。」


  「うわっ! 出てます。出てます。今日の朝。目覚めてすぐ。俺、毎日、朝に出るから! 」

  思わず、大声でこんな事を力説してしまった自分に、俺は情けなくて涙が出そうになった。

  ショックのあまりうな垂れている俺は、メイド達にシャワーをかけられ、そのまま、身体をタオルで拭かれ、

   浴室の置くにある部屋に連れていかれた。


  そこでは、簡易ベッドのような物が置かれ、俺は寝かされるとマッサージのような事をされた。

  身体中に冷たいローションを塗られ、五人のメイド達に揉み解される。

  そうしているウチに、室内に白衣を着た女性達が三人ほどやってきて、俺の髪を乾かし綺麗に毛先を

   切り揃え、手足の爪の手入れをし、耳掃除も鼻掃除も、身体のあらゆるところを掃除していった。


  「亮様の長い髪はとても美しいです。艶も良いですし健康な証拠です。でも、もっと手入れは

   きちんとした方が良いですね。少し切れ毛がございました。私が、髪の手入れを担当させて

   いただきます。トリートメントもいたしましょうね。ご当主様は、この髪がとてもお好きだとの事です。」


  「亮様のお体はキメも細かく、肌のみずみずしいハリも素晴らしいですわ。ほとんど染みや黒子も

   ございません。ただ、テニスをやっていらっしゃるので、日焼けが多いですね。このローションは

   角質化を押さえ皮膚を柔らかくいたします。さらに、色素沈着も改善いたしますので、毎日、

   行う事にしましょう。続ければ雪のように白いお肌になりますよ。」


  全員が、口々でこんな説明をしていたが、とても聞いている場合ではなかった。

  何で、俺がこんな目に合わないといけないんだ!

  この屋敷の連中は、みんな頭がオカシイとしか思えなかった。

  俺の頭は混乱していたが、彼女達の所業を拒否する元気もすでに無くなっていたので、ひたすら、

   変態どもの親玉=鳳長太郎を心の中で罵倒していた。


  アイツ、風呂から出たら、絶対に殴ってやる!

  俺がどうやって、鳳にブチかまそうかと考えているうちに、謎のエステは終了した。

  入浴時間と全部足すと、俺は二時間も浴場にいたらしい。

  ぐったりとして、ガウンを着てその部屋のソファに座っていると、紺色のメイド服を着た別の女性が

   手にお盆を持ってやってきた。




                          
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